顔の良い男が好き

2次元も3次元も

遙か7 1周目の感想

5風花記以降しばらく離れていた遙かシリーズの新作が発売された。
発表時から、コーエーお家芸・戦国時代がついに遙かのモチーフになるということで軽~くチェックしていた。
だが、あまり好みのビジュアルのキャラクターがいなかったので、第一報ではどうにもピンとこなかった。
そのうえ、戦国時代は全く触れてこなかったので、真田幸村直江兼続は無双好きの同級生がなんか言ってたやつ…くらいしかわからなかった。


3の後、4発表までずっと――その後も毎度毎度、次は戦国では?と言われ続けたもののなぜか手を付けられずにいた戦国時代。
史実ファンも多いし、実在人物には事欠かないし、何よりコーエーなのに、なぜ?と思っていた人は多いはず。
6で時代的にも下るところまで下ってしまった感があり、さらには戦国武将で一番の有名どころ「織田信長」や「明智光秀」が攻略対象となった「下天の華」の存在もあって、もう「遙か」で戦国時代は扱わないのでは…?と思われ何年も経ったタイミングでの戦国時代。
満を持して感はすごい。なんといっても「信長の野望」のコーエーだし。
遙か20周年記念作品に戦国時代を持ってくるなんて、この時を待っていたと言わんばかりだ。
だが私は発売日になってもプレイするか否か猛烈に悩んでいた。
やはり戦国時代に明るくないことと、キャラクターの見た目と性格にピンとこなかったからだ。ネオロマからもずいぶんと離れていたし。


それがプレイするに至ったのは、Twitterで流れてきた感想である。
「1・2を思い出す」とか「コーエーの本気」とか、やたら強気で大袈裟なツイートがたくさん流れてきた。
2が好きで3にもドはまりした私は、猛烈に気になった……そして運良くSwitchを購入できてしまったこともあり、少々遅れて7をプレイし始めた。


ちなみに5までは履修済みだが、6はほぼ未履修。
前述したように戦国時代は全く知らないことを前提に以下、1周目の共通部分の感想を書き留める。
1周目にエンドを迎えたのは天白虎・長政。
ネタバレはあまりしていないと思う。
長政ルートについては別記事にて。



まずキャラクターについて。
例によって普通の女子高生のヒロイン、天野七緒
だが神社の娘とか薙刀部とかそれっぽい設定が多い。望美ってすごいよね……
しかしその正体は信長の娘で、幼いころ、白龍の逆鱗を使って本能寺の変から逃れ、現代まで飛ばされた過去を持つ。
そのとき保護したのが星の一族の血を引く五月の両親で、戦国時代の記憶を封印され現代人として、五月の妹として生きてきた。
信長の娘ってことは勝ち気だったり勇ましかったりするのかな……できれば可愛い子が良いんだけど……と不安に思っていたが、選択肢はいつも通りの神子だった。
織田信長は完全に過去の人になっているし、行く先々で偉い人に「信長の娘!?実は小さい頃会ったことあるよ~覚えてる~?」と歓迎される程度だったので、一見トンチキ設定だがあまり気にならなかった。
しかし織田家は存在しているので、三成につくか家康につくか……というところなどでは、織田家の動きも関係してくる。
父や兄との切ないエピソードは効果的だったし、下野紘演じる主人公の甥っ子・織田秀信は可愛い。
あと龍神の神子兼織田信長の娘なので、周りの名だたる武将たちに負けず劣らず動きやすい。お城とかも入れちゃう。すごい。よく考えたなこの設定。
しかし、ここまでして信長を打ち出したいのかコーエーテクモゲームス……信長最推しコーエーテクモゲームス……


続いて八葉。

まず現代組。なんか遙か4を思い出してしまう。

地青龍・天野五月
過保護にしてもこういうタイプの優男は遙かの中では珍しいのでは?
オレンジ髪の地青龍が好きな私だが、あまり心が動かないのはオラオラしてないからだろう……あと闇がヤバそうな立ち絵がある……
過保護も過保護で過保護すぎる。お兄ちゃん。兄貴とか兄上とかじゃなくお兄ちゃん。過保護だが、3の譲とも違う。お兄ちゃん。
過保護すぎて個別ルートに入るのが不安である。何が起きるのだろう。
そして武闘派枠だった(6は多分そうじゃないと思う)地青龍がなんとなんと星の一族で術者枠!
とても新鮮な気分だった。現代人なのに有能すぎるし、皆からめちゃくちゃ頼りにされている。
現代のツールを持ち込みすぎじゃないか?


地朱雀・佐々木大和
同級生とか気だるげとか、どうしても最初は4の那岐っぽいなと思ってしまうが、実際に話を進めていくとかなり違う。
めんどくさがりだが、案外ヤンチャな現代っ子。若い~!ってかんじがする。あと、言うことが面白い。突っ込みが的確。いつの時代の八葉も、突っ込み役は苦労人である。
秒でとか推しとかやたら最近っぽい言葉を使う。
熱血な相方・武蔵と対照的でクールだが、言うことはしっかり言う。
今回は朱雀組が喧嘩しつつも仲良し!ダチ!という感じで微笑ましい。
阿国ちゃん」を応援するためにわざわざうちわと手ぬぐいを用意してくるあたり、趣味はしっかり楽しむタイプらしい。かわいい。
主人公のことはちゃんと大切に思っているが、過干渉ではない。どんなルートになるのか楽しみである。


現地組、天青龍・真田幸村
見た目と雰囲気で3の九郎がよぎるのだが、しっかり天青龍だった。
忠誠心・武士道・神子への絶対的信頼……天の青龍だ、これは、まごうことなく天の青龍なのだ。
とても前向きでコミュニケーション能力の高い頼久という感じ。
青龍が全然喧嘩しなくてむしろ大人のコミュニケーションを取っていて驚いた。いや普通そうだよ。
めちゃくちゃ良い人で優しくて、神子のことをまっすぐに信じてくれている。
髪の毛以外何もかも全てが真っ直ぐすぎて危うさすら覚えるが、どう転ぶのか。
史実の真田幸村がどうなるのか知らないので、このまま何も知らずにルートに入りたい。


天朱雀・宮本武蔵
これは古きよき天朱雀!という無邪気さと熱さを持ち合わせている。
そして、天白虎・黒田長政の部下なので、とてもしっかりしている。
明るく礼儀正しく、神子にも優しく接してくれる。
まだ若く、剣の腕を磨いて日の本一になりたい!と言ってはいるものの実力が伴っていない。
がむしゃらに強くなろうとするが、なかなか上手くいかず思い悩んでいる。
この青くさいかんじがたまらない。まぶしい。
真っ直ぐで純粋で優しくてかわいい。本当にラブリーな存在である。
神子が「好き」と言っても全然ピンときていない天然ぶりがもうまぶしすぎる。
長政と同時進行していたので、次は彼のルートに入る予定である。
天朱雀は毎回好きだし、長政の部下とはいえ最前線に立つわけでもなさそうなので、一体どんな話になるのか楽しみだ。


天白虎・黒田長政
も~~~全然ノーマークだったのにうっかり一番最初に個別ルートへ入ってしまった。
詳しくは別でするが、いや、これはずるい。
気位が高く、豪胆で策士。豊前の偉い人。こんなかんじ。
決して神子を見下すわけではないが、たびたび試すようなことを言ってくる。
なぜ戦うのか?神子としての務めは何か?みたいなことを聞いて、ちょっと小バカにしてくる。長政からすると神子は七歳の女児らしい。好きな子からかうタイプだ!
天白虎らしく、家に縛られ、真面目で堅物っぽいところもありつつ、冗談を言う余裕もある。高圧的。
相方・直江兼続とは本来敵対関係だが、八葉であるうちはそれなりに仲良くしている。本人たちも自覚していて、こんな世の中じゃなかったら…と語り合う姿はちょっと切ない。


地白虎・直江兼続
最初井上和彦が喋ってるかと思った!!!!!
めちゃくちゃ良い声……そしてゆる~くまったりのんびりしていながら、大人の風格と色気が漂っているところがこれまた猛烈に地白虎。
ちゃんと話してくれているようで、心の内は見せない。優しいようで、心の内は見せない……
1・2だと相方が結構年下だったのでからかったりする場面もあったが、長政とは対等に認めあっている関係で良い。
ほとんどイベントを起こしていないので未知だが、時折ちらつく冷酷そうな一面がヒリヒリする。


天玄武・阿国
中性的なキャラクターがわりと好きなので、わりと好きである。
男の姿はとっても麗しい。美丈夫。
中の人の声質を最大限に生かしたキャラクターだ。めちゃくちゃ合っている。
これまた神子に優しくしてくれて、かつ、芯の通った強い人という印象。
だが、素性は知れない。
八葉に元々の顔見知りが多く、揉めたり気まずい雰囲気を出すと喝を入れてくれる。
まとめ役でなんだか達観しているところが気がかりだ。
出家しがちだった天玄武と同じく、何やら生家を捨てたらしいワケアリ感漂うお姉さま(仮)である。
個別ルートがどう転ぶのか全く予想がつかない第一位なので、楽しみだ。


地玄武・柳生宗矩
5の高杉タイプかと思ったら泰明・泰継だった。
厳しくて怖い人なのか?と思うとめちゃくちゃ優しい。地玄武だ。
いや、系譜は確かに泰明と泰継なんだ……感情が表に出ないというより欠落してそうなタイプ。
最初狙っていたのだが、軟膏をくれたとき遠慮したら恋愛進行不可になった。
まさかそんなとこで不可になると思わなかったのでセーブもしていなかった。パイナップル以来の衝撃だった。
優しさをきちんと受け取らないと、ショック受けちゃうんだよね……かわいかった……不可になったけど……
遠縁だが鬼の一族の血を引いているという設定。そして阿国とは同じ足利学校の出身で学友。
排他的ではなくわりと誰とも仲良くやっていけそうなかんじで意外だった。
軟膏貰って早くルート入りたい。


まだ1周目で長政ルートを終えたのみだが、全体的に楽しめている。
八葉のキャラクターはやはり個性的で、魅力も全く異なる。
敵対する勢力に属していても、3のように不在になる八葉が極力少なく作られているのが好印象。
やはり全員揃うと画面的にもシナリオ的にも面白いし。
八葉たちは、公的な立場と八葉の仕事を割りきり、わりとあっさり神子に仕えてくれる。
最初はめちゃくちゃ嫌がられたが。今後もめっちゃ嫌がられるのかとハラハラした。そうでもなかった。
今回の龍神は福利厚生がしっかりしている。
そして神子がそれ相応の働きをすれば手厚い信頼を寄せてくれ、サポート体制が磐石だ。
懐かしさを覚える、幼い姫の星の一族がいたり、セクシーな女性の鬼の一族・ターラも登場する。
キャラクターの性格や考え方も1・2を彷彿とさせる瞬間があり、まったく新しいテイストの中に1・2へのリスペクトのようなものを感じた。
遙か7は令和にアップデートされたネオロマンスだという感想をよく見かけたのはこういうポイントなのだろうか。
話の流れは、八葉に信頼されるのが早いな~と感じる以外は分かりやすく丁寧である。
信頼されるのは早いに越したことはない。
どの武将が何者でどっち派みたいなことも軽く説明してくれ、かつ物語の理解度にはあまり関係してこない。わかりやすい。
メインストーリーが長く、恋愛イベントは少々あっさり気味だろうか。
かなり同時進行できるうえ個別ルートもあるしこんなものなのだろうが、3ほどこの人を狙うために頑張る!という感じはない。
戦闘だけが、いまいち慣れない。半マニュアルみたいなのがちょっと気持ち悪い。
あと章選択はなく、フラグやステータスの引き継ぎができないらしいのが不便である。
絆はどんどん上がるし、普通に戦闘をこなしていればレベリングの必要性は感じられなかった。
次からは極力同時進行させようと思う。